梅雨とぜんそくについて
最近、雨の日が多く、いよいよ「梅雨入り」が近づいてきました。梅雨の時期は、ぜんそくをお持ちの方にとって、特に注意が必要な季節です。
梅雨の時期は、空気中の水分が多くなり「湿度(しつど)が高い」状態が続きます。湿度が高くなると、私たちの身の回りでは、カビが繁殖しやすくなります。例えば、お風呂場や押入れにカビが生えやすくなるのを想像してみてください。カビは、ぜんそくの症状を引き起こしたり、悪化させたりする原因の一つとして知られています。
また、梅雨の時期は、「低気圧(ていきあつ)」が日本列島に停滞(ていたい)しやすくなります。低気圧とは、気圧(空気の重さ)が低い状態のことで、この気圧の変化が、ぜんそくの症状に影響を与えることが分かっています。ぜんそくをお持ちの方の中には、「雨が降る前や低気圧が近づくと、なぜか息苦しくなる」と感じる方が多くいらっしゃいます。
このように、梅雨の時期に増えるカビ、そして低気圧は、ぜんそくの症状を悪化させる大きな要因となります。実際に、梅雨の時期には、ぜんそくの症状が悪化して医療機関を受診される患者さんがとても増えることが知られています。
梅雨時期のぜんそく悪化を防ぐために
ぜんそくの症状が悪化するのを防ぐためには、いくつかの対策が有効です。
- カビの繁殖を防ぐ カビはぜんそくの発作を誘発(ゆうはつ)する原因となるため、お部屋の換気をこまめに行い、湿度を下げてカビの繁殖を防ぎましょう。エアコンのドライ機能などを活用するのも良い方法です。 ただし、カビ取り剤の「ハイター」などの塩素系漂白剤は、強い刺激(しげき)臭があります。吸い込むと気管(気管支ぜんそくの「気管」)を刺激し、ぜんそくを悪化させる可能性がありますので、使用する際は十分に換気をし、吸い込まないように注意してください。
- 日頃からぜんそくのコントロールを良好に保つ ぜんそくは、気道(きどう:空気の通り道)に炎症(えんしょう:ただれている状態)が起きている病気です。日頃から医師の指示に従い、ぜんそくの治療薬を正しく使用し、気道の炎症をしっかりと抑え、呼吸器(こきゅうき:肺や気管支など、呼吸に関わる臓器の総称)の状態を良い状態に整えておくことが何よりも大切です。症状が落ち着いているように見えても、自己判断で薬を中断せず、定期的に受診し、医師と相談しながら治療を続けていきましょう。
- アレルギー性鼻炎等、ぜんそく以外の疾患についても治療をしっかり行う 花粉症などの「アレルギー性鼻炎(アレルギーによって鼻水や鼻づまりが出る病気)」は、ぜんそくと深く関係していることがあります。鼻の症状がひどいと、ぜんそくの症状も悪化しやすいと言われています。アレルギー性鼻炎をお持ちの方は、症状が出る前から薬物治療をしっかり行い、鼻の状態を良い状態に保つことが大切です。
ご自身のぜんそくの状態に不安がある場合は、お気軽にご相談ください。
