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新型コロナ感染後の咳について

[2024.04.06]

最近も遭遇するのが、新型コロナウイルス感染症後に続く咳の患者さんです。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、新型コロナウイルスと呼ばれるウイルスによって引き起こされる感染症です。2019年末に中国で最初に確認され、世界中に拡大しました。主な感染経路は、感染者が咳やくしゃみをした際に飛沫を吸い込むことです。また、ウイルスが付着した物に触れた後に鼻や口を触ることで感染することもあります。主な症状は、発熱、咳、倦怠感、味覚・嗅覚障害などです。ごくまれに重症化すると、肺炎や呼吸不全を引き起こす可能性があります。新型コロナウイルス感染症後の咳は、気道から異物を排除するための防御反射であり、ウイルス感染症の回復過程で起こる一般的な症状です。しかし、一部には新型コロナウイルス感染症が治癒しても咳が長引く患者さんがいます。

多くの場合、新型コロナウイルス感染症後の咳は、数週間から数ヶ月で自然に治ります。乾いた咳や痰の絡んだ咳など、様々な咳が出ます。夜間や明け方に咳が悪化することがあります。会話や空気の変わり目で咳が出ることがあります。咳以外の症状を認めないこともあります。しつこい痰が残ることもあります。

原因によって治療法が異なります。気道の炎症や痰の絡みには、咳止めや去痰薬が処方されます。もともとアレルギー体質がある患者さんや、気道が敏感な患者さんは、過敏性咳嗽や咳喘息になる場合があり、抗アレルギー薬や吸入ステロイド薬が有効な場合があります。

生活上の注意点

十分な睡眠と休息をとる。

水分をこまめに摂取する。

加湿器を使用したり、湯船に浸かったりして、室内の湿度を調整する。

喉を冷やさないようにする。

喫煙は控える。

咳がひどい場合は、マスクを着用する。

医療機関の受診を特にお勧めする患者さん

咳が3週間以上続く場合。咳がひどくて日常生活に支障がある場合。咳で睡眠が妨げられる場合。咳に加えて、発熱、呼吸困難、胸痛などの症状がある場合。以上のような場合には医療機関を受診すると早く回復すると思います。

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