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エアコンと咳・ぜんそく発作:増える夏場の体調不良、その原因と対策

[2024.07.03]

近年、地球温暖化の影響もあり猛暑日が続々と記録更新されています。それに伴い、エアコンの使用頻度も増えています。しかし、エアコンの涼しい風が快適と感じられる一方で、咳やぜんそくなどの症状が悪化する患者さんも増えています。

咳やぜんそくが悪化する原因

エアコンが咳やぜんそくを悪化させる主な原因は3つ考えられます。

  1. 乾燥:エアコンは室内の空気を乾燥させます。乾燥した空気は気道粘膜を刺激し、咳や痰の原因となります。また、乾燥によって気道が炎症を起こしやすくなり、ぜんそくの発作を誘発する可能性も高くなります。
  2. 温度差:屋外と室内の温度差が大きいと、急激な温度変化によって気道が刺激され、咳やぜんそくの発作が起こりやすくなります。特に、冷房の効いた部屋から暑い外に出た時や、逆に暑い外から冷房の効いた部屋に入った時に症状が出やすい傾向があります。
  3. カビ・ホコリ:エアコン内部のカビやホコリは、咳やぜんそくの発作を誘発するアレルゲンとなる可能性があります。フィルターの掃除を怠ると、カビやホコリが繁殖しやすくなり、症状が悪化することがあります。

鑑別が必要な疾患

咳やぜんそくの症状以外にも、胸痛、息切れ、発熱などの症状がある場合は、他の病気の可能性もあります。以下に、鑑別が必要な疾患の例をいくつか挙げます。

  • 肺炎
  • 気管支炎
  • 肺がん
  • 心臓疾患

的確な治療に向けた早期診断の重要性

咳やぜんそくが悪化した場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。放置すると症状が悪化したり、合併症を引き起こしたりする可能性があります。

しかし、咳やぜんそくは原因によって治療法が異なるため、専門的な知識と経験が必要となります。咳、ぜんそくは症状が長引くほど治療が難しくなりますから、早期の正しい診断が重要です。問診や診察に加え、必要に応じてレントゲン検査や呼吸機能検査などの検査を行い、原因を特定します。典型的なぜんそくは聴診器で特有の呼吸音が聞かれますが、近年、この特有の呼吸音が聞かれないぜんそく患者さんが増えています。

エアコンは快適で健康な生活に欠かせない存在ですが、咳やぜんそくの症状を悪化させる可能性もあります。常にエアコンの清潔を保ち、急な気温変化を防ぎ、温度を冷やしすぎたり、体に直風をあてるなどして体調を崩さないように心がけることが大切です。

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