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台風とぜんそくの関係について

[2024.08.27]

近年、台風の接近に伴い、ぜんそくの症状が悪化する患者さんが増えています。特に、台風が来る前日や当日には、コンディションが悪いにも関わらず意外と多くの喘息患者さんが当院を受診されています。

なぜ、台風がぜんそくに影響を与えるの?

異常な台風の発生と低気圧

近年、地球温暖化の影響などにより、強力な台風が頻繁に発生し、低気圧が長期間続く状況が続いています。この低気圧が、ぜんそくの症状を悪化させる大きな要因の一つと考えられています。

低気圧が体に与える影響

  • 気圧の低下: 気圧が低下すると、気管支が収縮しやすくなります。これにより、呼吸が苦しくなり、ぜんそくの発作が起こりやすくなります。
  • 自律神経の乱れ: 低気圧によって自律神経が乱れることで、気道が狭まり、ぜんそくの症状が悪化することがあります。

台風とぜんそくの関係

台風が接近すると、気圧が急激に低下し、ぜんそくの症状が悪化することがあります。特に、台風が近づき始める前から、気道炎症が悪化し、気流閉塞を起こすことが研究で明らかになっています。

湿度の影響

台風による雨で湿度が上がると、ダニやカビが繁殖しやすくなります。ダニやカビの死骸やフンを吸い込むことで、アレルギー反応が起こり、ぜんそくの発作を引き起こすことがあります。

症状の悪化を防ぐために

台風が来る前に、以下の対策を行うことが大切です。

  • 気道炎症のコントロール: 医師の指示に従い、気道炎症を抑えるための薬を正しく服用しましょう。
  • 予備薬の用意: 台風で外出できない場合に備えて、気管支拡張薬、発作治療薬などの予備薬を常備しておきましょう。
  • 環境整備: 部屋や水回り、寝具を清潔に保ち、ダニやカビの繁殖を防ぎましょう。
  • 雨対策: 急な雨に備えて、傘や雨具を持ち歩きましょう。

まとめ

台風は、ぜんそくの症状を悪化させる危険な要因の一つです。特に、低気圧の影響が大きく、気道が炎症を起こしやすくなります。症状の悪化を防ぐためには、日頃から気道炎症をコントロールし、台風が来る前からしっかりと準備することが重要です。

【補足】

  • 自律神経: 体の働きをコントロールする神経のことで、交感神経と副交感神経の2種類があります。
  • 気管支拡張薬: 気管支を広げて呼吸を楽にする薬です。
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